活動の経緯
ハート・オブ・ゴールド(HG)は1996年から世界遺産アンコールワット内で、アンコールワット国際ハーフマラソン(AWHM)開催の支援をしているが、多くの地雷被災者がいるカンボジア国内で、車椅子や義手・義足をつけて、共にスポーツを楽しむことができるよう、翌年から障がい者ランナーの支援をはじめた。AWHM初期は障がい者ランナーの参加はほとんど見られなかったが、昨年第13回には、車椅子、義手・義足ランナーが100名近く参加するまでとなった。HGは障がい者がスポーツを通じて社会参加の機会が持てるよう、推進役である障がい者陸連(CDAF: Cambodian Disabled Athletics Federation)の組織化に協力し、2005年には岡山せとうちライオンズクラブの支援を受けて、事務所を改修。その後も運営経費を補てんやトレーニング費用の補助など、継続的に支援している。
バンティアスレイ在住の障がい者であるソカーさんは、第1回AWHMから応援にかけつけ、その後、自身も参加するなどしてHGと交流を深めた。その後、木像彫刻技術を身に着け、自立に向かった。
2006
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活動概要
1.カンボジアの障がい陸上競技者の国内組織(CDAF)設立
2.3組織からの協同支援
- ハート・オブ・ゴールドはハート・オブ・ゴールド飯田クラブの協力の下、支援全体を推進
- 瀬戸内ライオンズクラブは施設寄贈
- CDPOは場所と1年間の電気代を提供
3.2団体と協同支援
- 富士ゼロックス岡山 ラップトップ・コンピューター2台寄贈
- ハート・オブ・ゴールド事務所用品寄贈(デスクトップコンピューター用机、椅子、その他
4.ハート・オブ・ゴールドスタッフが管理(企画、経理等)についての講習実施
5.アンコールワット国際ハーフマラソン入賞者をCDAFを通じて招待支援
問題点
- カンボジアでの障がい者の社会的地位の低さ、障がい者スポーツへの理解の低さなど、CDAFが置かれている状況から、支援者確保が困難。現状ではハート・オブ・ゴールドからのみの支援に依存している。
- したがって、CDAFの持続可能な開発計画作成が、困難な状況にある。但し支援者が確保できれば、カンボジア障がい者の陸上競技活動を振興させることは可能である。
次期活動計画
- 障がい者陸上競技者2名をかすみがうらマラソンに招待
- シェムリアップでの第12回AIHMへの招待
- CDAF担当者育成訓練
- CDAF運営資金支援団体獲得
- 車椅子援助(大人、子ども用80台以上)
活動協力・物資支援
Cambodian Disbled People’s Organization(CDPO)、瀬戸内ライオンズクラブ、かすみがうらマラソン実行委員会、富士ゼロックス岡山
資金協力
ハート・オブ・ゴールド飯田クラブ、かすみがうらマラソン実行委員会
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2007
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活動概要
1.車椅子寄贈(大人、子ども用計80台)
バリアフリー教育ネットワーク様より、修理済みの中古車椅子を80台寄贈いただき、HGはCDAFへ寄贈するまでの手続き、コンテナー受け入れを支援した。80台の寄贈先詳細については以下のとおり。
・CDAF 20台
継続的な障がい者支援のためにCDAFに確保し、貸し出しなどのサービスを行う。また修理工具を預かり、修理を請け負う。
・CDPO(Cambodia Disabled People’s Organization) 30台
障がい者の権利、達成、利益の支援・養護・奨励のための障がい者間のネットワークを構築し、よりよい社会への参加実現を目的とする団体。障がいを持つ人々に寄贈。
・コンポントム州自治体 30台
カンボジア障がい者陸連盟を通じてコンタクトがあり、コンポントム州の障がいのある方々に寄贈。
2.障がい者アスリート招聘
- かすみがうらマラソン
- 地雷被災者義足ランナー2名をかすみがうらマラソンに招待。
- アンコールワット国際ハーフマラソン
- 第12回AWHMへの障がい者ランナーの招待。
3.障がい者自立支援
シェムリアップの障がいを持つ女性、ソカー氏への自立支援(彫刻の販売促進などの支援)を継続して行った。
担当者
HGスタッフ(アジア事務所) ケオ・ソチェトラ、高道 陽子、 (本部)東日本/西日本支部・安部三千代
次期活動計画
- バリアフリー教育ネットワークと協力して、車椅子支援を継続
- 障がい者陸上競技者をかすみがうらマラソンに招待(予定)
- シェムリアップでの第13回AIHMへの招待
- CDAF登録ランナーへの義足修理の支援、資金獲得
活動協力・物資支援
バリアフリー教育ネットワーク(天王寺中学校他)、Cambodian Disbled People’s Organization(CDPO)、かすみがうらマラソン実行委員会
資金協力
バリアフリー教育ネットワーク、ハート・オブ・ゴールド飯田クラブ、かすみがうらマラソン実行委員会
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2008
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活動概要
1.車椅子寄贈(大人、子ども用計62台)
バリアフリー教育ネットワーク様より寄贈いただき、HGはCDAFへ寄贈するまでの手続き、コンテナー受け入れを担当した。今年度はCDAFと関係が深い、コンポントム州の障がい者に寄贈した。
2.障がい者ランナー招聘
- かすみがうらマラソン
- 地雷被災者義手ランナー1名をかすみがうらマラソンに招待。
- アンコールワット国際ハーフマラソン第13回AWHMへの障がい者ランナーの招待(車椅子 21名、義手、義足 54名)
3.CDAF運営支援
- 障がい者ランナートレーニング費用、通常運営費用等を支援。 (2008年度 $1540)
4.ソカーさん自立支援 作品の販売協力
担当者
アジア事務所、本部、東日本/西日本支部
次期活動計画
- バリアフリー教育ネットワークと協力して、車椅子支援を継続
- 障がい者ランナーをかすみがうらマラソンに招待(予定)
- シェムリアップでの第14回AIHMへの招待
- ソカーさん作品協力
活動協力・物資支援
バリアフリー教育ネットワーク(天王寺中学校他)、Cambodian Disbled People’s Organization(CDPO)、かすみがうらマラソン実行委員会
資金協力
バリアフリー教育ネットワーク、ハート・オブ・ゴールド飯田クラブ、かすみがうらマラソン実行委員会、吹田中之島ランナーズ 他
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自分で行けるところが増え とても感謝しています。
学校に行けるようになりました。
かすみがうらマラソン前夜祭での挨拶
代表して選手宣誓
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