現在、岡山県の「海外技術移転プログラム」の研修生としてカンボジアからスルン・レアン氏を招聘しています。このプログラムは、発展途上国の地域の技術水準の向上を図り、岡山県とその地域の交流の発展に寄与することを目的としたものです。
 スルン・レアン氏(32歳)は、自国にて教育青少年スポーツ省学校体育スポーツ局で国家公務員として働いており、学校体育スポーツ局長の指示で、指導要領作成担当官に任命されています。
 10月20日に来日され、主に日本での体育教育全般を学んでいます。10月22日の国民体育大会の開会式への出席を皮切りに研修が開始。岡山国民体育大会では、バスケットボール・ボクシング・空手・バレーボール・ソフトテニス・陸上を観戦。また、「輝いて!岡山大会」(障碍者スポーツ大会)では、陸上・バスケットボール・卓球・水泳を観戦しました。両大会とも設備の凄さと競技の多さに感銘を受けている様子でした。選手の競技にかける熱意と各開催地にて人々の温かい応援を肌で感じたことでしょう。
 10月末より岡山学芸館高等学校、岡北中学校、岡山大学などで研修を受けました。各学校にて温かく迎えられ、主に体育授業の見学や参加、体育指導方法理論や体育教員のあり方の指導を受けています。中学や高等学校でのクラブ活動また岡山県中学校体育連盟秋季大会の視察もされました。岡山大学では、それに加えて体力テストや保健体育理論についても学びました。現在は岡山国際交流センターにて日本語研修を受けておられます。
 帰国後は、カンボジアの小学校体育普及の中心人物としてご活躍されます。自国の体育教育の発展を心から願い、懸命に研修に励まれている様子です。

●レアン氏の今後の研修予定
・1月10日~17日岡山県立大学
・1月18日~24日吉備国際大学
・1月25日~2月3日岡山市立牧石小学校
・2月6日~17日筑波大学
・2月20日~3月3日岡山市立芳明小学校
・3月5日~9日岡山大学教育開発センター
・3月13日~15日株式会社岡山スポーツ会館
・3月20日(月)帰国

●レアン氏よりメッセージ
私の名前はスルン・レアンと申します。皆様に私の履歴を簡単にお話します。水泳が得意で、国内水泳大会にて優勝したことがあります。1993年にはChay Chou中学にて体育教師と英語教師を兼任しておりました。1995年にプノンペン市にある教育青少年スポーツ省・体育スポーツ局にて勤務。2002年より学校体育スポーツ局に異動し現在に至ります。また、カヌー指導者としてラオス・シンガポール・タイ・日本・マレーシアを訪問したこともあります。
 上司のプルン・ブンジ―氏が私を推薦して、ハート・オブ・ゴールドが私達の要望を聞き入れてくださり、岡山県庁が岡山にて日本の体育教育システムを学ぶ研修を受ける為に私を受け入れてくださいました。
 現在、私は岡山県にて研修をしており、このような機会を与えてくださった方々にとても感謝しています。