2009~2010年度と2年間に渡って実施してきた小学校保健科教育支援事業が3月をもって終了しました。
スバイリエン州の対象小学校教員の保健科教育知識と指導技術の向上を目指し、日本からの専門家を招いての教員育成講習会や巡回モニタリング指導などを行ってきました。
これらの活動を通して、指導計画・教材作成及び活用・指導方法・評価について学んできた対象6小学校の教員等は、巡回モニタリング指導の回数を重ねるごとに、流れのある授業作りや効果的な指導方法の導入が可能になりました。また講習会などで学校間の垣根を越えた活発な意見交換が行われたことで教員同士が高め合う良い機会となりました。
昨年8月の第1回講習会実施時に比べ、12月の講習会実施後の調査では、授業実施の際に教材を毎回使用する教員が27%から63%へ増加、「頻繁に使用する」という回答と合わせると実に90%の参加者が教材を使用するようになったことがわかり、生徒の理解度を確認するための評価を実施する教員も36%から85%に増加し、参加教員等の保健科教育実施における改善が見受けられました。スバイリエン教育局の担当者や各学校の校長先生からも、参加教員の保健科教育実施頻度の増加や学習内容の理解が進み、よりよい授業実施が行われているという意見が寄せられました。保健教育は命を守る授業であり、カンボジアにとっても重要な部門として広がっていくことを期待しています。
これまで専門家の先生方や小中学校の皆さんをはじめ多くの方々にご支援・ご協力頂きました。皆様ありがとうございました。