2000年から15年の間、シェムリアップ市近郊のチェイ村にあるチェイ小学校で継続してきた日本語教室に加えて、シェムリアップ市内にあるBBU大学(BuildBrightUniversity)内で、10月より新たに大学生や社会人向けの日本語講座を開設しました。日本語教師には、京都民際日本語学校より松野泰司先生を新たに迎え、まず午前の1クラスを10月に開講し、ついで12月からは午後の1クラスを追加開講しました。まだ開講したばかりなので初級クラスのみですが、次年度からは中級クラスや上級クラスも開講していく予定です。
日本語を学ぶ生徒の多くが、ホテルや旅行会社で働く勤労学生か、または既に卒業して働いている社会人です。どの生徒も英語は堪能で、2つ目の外国語として日本語を学ぶことで、将来の仕事の幅を広げたいと語っています。
この講座開設のために、1年前から現地調査をしてきました。まずシェムリアップ市内の4つの大学を訪問して大学の経営陣と面談し、各大学の外国語教育への取り組みを調査するとともに、日本語教育に対する熱意をヒアリングした結果、市内で最も歴史が古く、生徒数4,000人と最も規模が大きいBBU大学への設置を決定しました。
シェムリアップはアンコールワットで有名な観光の街で、多くの日本人観光客を受け入れているため、街には日本語を学んだことがある人が多く、レストランやカフェ、文房具屋ですら「こんにちは」「ありがとう」といった基本的な日本語の挨拶を話せるカンボジア人に会います。日本語への興味や関心、日本語教育熱は結構高いのです。HGが開講したBBUの日本語講座は、まだ非単位の公開講座ですが、今後は日本の大学や語学学校への留学紹介、日系企業への就職紹介など、日本語を学ぶ学生達に夢を与える学習拠点として、活動を広げていく予定です。また、カンボジア人の日本語教師も採用し、カンボジア人だけで運営できる体制構築を目指していきます。