2015年10月にBBU大学で開講された日本語講座では、大学生だけでなく多くの社会人が熱心に日本語を学んでいます。また、カンボジア人スタッフへの日本語教育の訓練も進められており、岡山学芸館高校への留学経験を持つカン・ナモイさんと王立プノンペン大学日本語学科を卒業したコル・ソティアラさんが日本語教師として教壇に立っています。
シェムリアップはアンコールワットに代表されるカンボジアの一大観光都市で、日本人観光客も多く訪れるため、ホテルのスタッフやタクシードライバー、日本食レストランの従業員といった人たちも授業を受けに来ます。観光客としての日本人を見て、日本人が好きになり、日本語の勉強を始めた学生もいます。さまざまな目標をもって勉強している姿を見て、教える側も頑張らなければという気持ちになります。
クラスは現在、AからEまでの5クラスで、約20名が学んでいます。半数以上が社会人で、時間を見つけては勉強に来ていますが、仕事をしながらでは厳しいようで、午前と午後のクラスを同時開講するなどの対策も試みましたが、継続が困難な学生も多く見られます。継続しやすいように新しい取り組みを考えていきます。
クラスはすべて初級クラスで、文型、漢字等を始め、クラス活動ではゲームや個々の発表もしています。活動の時間は学生たちもとても楽しそうです。一番長く続いているクラスはAクラスで、1年以上になります。学生は2名だけですが、一生懸命に勉強しています。8月頃に初級が終わり、初中級のクラスに移行します。初中級は、文型中心の初級と違い、会話が中心になり、さらには文化や政治のことなど、難しいテーマの会話が増えてきます。
日本から見学に来られる方々は学生たちには先生以外の日本人と話す機会となり、良い刺激になっています。今年の1月に岡山学芸館高校の学生と交流した際には、日本のことを新たに知ったり、日本の学生達にカンボジアの今を伝えようと一生懸命に日本語をしゃべったり、有意義な時間が過ごせました。