四国中央市金生町の設備工事業、宮内正俊さん(66)は12月、カンボジアで開かれる国際ハーフマラソンに出場する。昨年に続いて2回目の出場。だが、今年は格別の思いがある。
高血圧に苦しみ、医者の勧めでジョギングを始めたのは42歳。試しに出た県内の大会で10㌔を完走し、涙が出るほど感動。国内、外の大会に挑むようになった。
昨年のカンボジア大会。はだしで歩く貧しい子どもを多く見た。「靴を買ってあげられれば」と帰国後、募金活動を始め、これまでに26万円が集まった。同国の子どもらの支援活動を続け、大会にも毎回出場するマラソン五輪メダリストの有森裕子さんに手渡すことにしている。
「走るのはしんどいけど、大会に出るたびに交流が広がる喜びは何物にも代え難い」。自称「世界一遅いランナー」は世界で最も走ることを楽しんでいるようだ。