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新年のごあいさつ
新年明けましておめでとうございます
昨年も何かと困難な中ではありましたが、皆様の支えを頂きながら一つひとつ超えられた大切な1年でした。この時間を無駄にすることなく本年、2022年、思想、行動共に固定観念にとらわれることなく、トライする精神を、皆様と共に高め実行するハート・オブ・ゴールドでありたいと思います!!
本年も宜しくおねがい致します!
2022年1月
(認定)特定非営利活動法人
ハート・オブ・ゴールド
代表理事
新年のごあいさつ
平素は、ハート・オブ・ゴールドの活動に多大なるご理解とご支援を賜り、厚くお礼申し上げます。
2020年は、“コロナ禍” 一色の大変な一年でした。そして、多くの事を考えさせられる…そんな年でもありました。
そして迎えた2021年、まだ禍中ではありますが,丑年にちなんであせらず、“牛歩” を踏むがごとくに、一歩一歩しっかりと地を踏みしめながら前進して頑張りたいと思います!
“Keep challenge!” 本年もハート・オブ・ゴールドはスポーツと教育を通してカンボジアの人々の自立に寄与する団体となるべく、精進していきたいと考えております。引き続きの応援、ご支援どうぞ宜しくお願い致します!
2021年1月
(認定)特定非営利活動法人
ハート・オブ・ゴールド
代表理事
20年を超えて行け!
1996年アトランタオリンピック直後に、内戦を終え平和を迎えたカンボジアで、地雷の廃絶と被害者支援を目的としたチャリティマラソンを開催するので、走ってほしいと声をかけられました。それが、第1回アンコールワット国際ハーフマラソンでした。私自身、皆様に応援され、支えられてきた人間として、「走ること」を通して社会の役に立てることをうれしく感じました。1998年に組織として多くの人達とともに、国際貢献、社会貢献を続けることが重要だと考え、ハート・オブ・ゴールドを立ち上げました。
世界遺産アンコールワットの中を駆け抜ける大会が、世界から認知され、地雷被災者を支援し、そして最終的にカンボジア人によって国際レースができるように人材育成することを目的に進めました。
16ヶ国、参加者645人で始まった大会が、今では、85ヶ国、12,000人以上の参加者で世界中から愛されるマラソンとなりました。そして、この大会から障がい者、子ども達に多くの支援が続けられています。2013年第18回大会を機に、すべての運営を現地に移譲し、当初の目的を果たしました。今では名誉会長として、毎年参加しています。
HG20周年式では、懐かしい多くの方々と来た道を振り返り、これからの道を思いめぐらしました。20年の間には困難なことも多くありましたが、毎回問題と向き合って、とことん話し合い、コミュニケーションを大事に決して諦めないで続けたことが、人を変え、自分をも変えていったように思います。
20年前は、スポーツを通じての開発活動は、世界的にもほとんど関心が持たれていませんでした。また、カンボジアもスポーツ・体育科教育どころではありませんでした。毎年、マラソンや青少年スポーツ大会を継続することで、子ども達に、スポーツマンシップ、フェアプレイ、協力する楽しみ、がんばる心などが育まれることが見えてきて、カンボジア教育省の人々が体育科教育の実施を強く願うようになりました。
人も、世界も変わります。継続は力なり。すべては私の力となり、喜びとなっています。
ともに活動してくださった方々、ご理解、ご支援してくださった方々に感謝して、20年を超えて進んでいきたいと思います。皆様も是非ご参加ください。
2019.11
特定非営利活動法人 ハート・オブ・ゴールド
代表理事 有森裕子
ハート・オブ・ゴールド設立20年に向けて
ハート・オブ・ゴールド(HG)は2018年10月10日で設立20周年を迎えます。1998年10月10日に大阪市で設立されたHGは、世界の子ども達にスポーツで生きる力を与えたいとの思いでいっぱいでした。
カンボジアでの活動は、1996年に開催されたチャリティーレース:「第1回アンコールワット国際ハーフマラソン」に参加したことから始まりました。その目的は、チャリティーマラソンを通じて対人地雷の廃絶を訴え、対人地雷被害者を救済し、子どもの健康改善の支援を提供することでした。その翌年にカンボジア国内は、政情不安に陥り、大会の開催すら危ぶまれました。しかし、最終的に第2回大会が開催され、当時の第1首相と第2首相が並走する姿はメディアを通じて全世界を駆け巡り、カンボジアの安全性を世界にアピールすることとなりました。この経験はスポーツイベントの果たす社会的な役割と可能性を私に気付かせてくれました。
その後、HGは大会運営を支えながら運営者を育成しましたが、とうとう2013年の第18回大会でマラソン運営をカンボジアに全面移譲することができました。第1回大会に比べると、昨年2016年の第21回大会では、参加者数が645人から9,150人へ増加し、参加国も16カ国から85カ国になるなど、国際チャリティーマラソンとして世界中から愛される大会に成長しています。
2001年からは現地の要望を受けて、マラソン大会前後の日程で「青少年指導者育成スポーツ祭」を始めました。マラソンのみならず、サッカー、バレー、バスケットなど、日本の専門家が現地の先生に指導法を教え、指導を受けた先生が子どもを教えるプログラムが提供され始めました。
そのスポーツ祭を5年間継続した後、2006年からはカンボジアの小学校体育の授業を充実させるために、カンボジア教育青年スポーツ省の学校体育スポーツ局の皆さんとの活動を始めました。本格的な体育科教育がなかったカンボジアで、この事業を進めることは、いろいろな困難が伴いました。しかし、国づくりに情熱を燃やす体育事業担当官の方々とHGのスタッフは、一つひとつ課題を解決しながら出来る限り丁寧に進めてまいりました。スポーツを通じた国際協力の初めてのケースとして、官(JICA)、民(NPOハート・オブ・ゴールド)、学(筑波大学)が連携して、小学校体育科支援事業をスタートさせたのです。その連携の元でおよそ10年間、学習指導要領・指導書の作成、そして現場への普及などの支援を提供しました。事業は、2016年9月に終了し、教育省に引き継がれました。現在、15州の小学校モデル校で新体育授業が子ども達に提供され、体育教育の一環として運動会を開催している小学校も出始めています。
2015年から、スポーツ・フォー・トゥモロ―事業として、中学校体育の学習指導要領の作成支援(日本スポーツ振興センター再委託)に取り組みました。翌年12月には中学校体育科教育学習指導要領の認定式がカンボジアで盛大に執り行われ、現在、中学校体育科指導書作成が進んでいます。カンボジアの体育科教育は技能、知識の習得に留まらず、協調性や態度を育成することが目標に掲げられています。HGがカンボジアの児童・生徒の「健やかな体と豊かな心」を作り育む過程に携われたことを誇りに思います。
また、シェムリアップでは、行き場を無くした子ども達への自立支援として、養護施設New Child Care Centerの養育が日本の里親(ハート・ペアレント)支援によって営まれています。現地の要請によってチェイ小学校(2011年から)とBuild Bright University(2015年から)で日本語教育が提供されています。多くの若者が日本語を学ぶことで、現地で日本との懸け橋となり自立に向けて歩み出しています。
カンボジア人によるカンボジアの発展を実現するには人材育成が何よりも必要とされます。日本語で教育は「教え育てる」と書きますが、私は共に育つ(学び合う)共育こそが最も重要なことだと思っています。これからも、HGは活動に参加した皆様と、共に学び、育ちつつ、根気強く人材育成/ソフト支援を継続してまいりたいと思います。20年を迎えるにあたり、皆さまのご参加を歓迎いたします。
2017.10.10
特定非営利活動法人 ハート・オブ・ゴールド
代表理事 有森裕子
設立にあたって
2002年6月
代表理事 有森 裕子
スポーツを通じて、自らの中に希望や勇気を持つきっかけを
しっかりした組織で、息長く続けましょう。
長期間にわたり内戦が続いたカンボジアは、第二次大戦後の世界で、国民が最も大きな悲劇を味わった国です。
1975年から始まったポル・ポト政権の大虐殺では、200万人が命を失ったと言われています。一方、繰り返される戦闘の結果、世界最悪の地雷汚染国となってしまいました。 4万人もの人たちが手足を失い、今もなお、人口とほぼ同数の1000万個の地雷が埋められたままで、毎月数百人の死者、負傷者が出ています。
このカンボジアのアンコール遺跡周辺を舞台に、1996年から「アンコール ワット国際ハーフマラソン」が開催されるようになりました。参加者の出場申し込み金は、対人地雷で手や足を失った犠牲者や子供たちに義足を贈るために寄付されます。
私も第一回の大会から参加する機会を得て、お手伝いをさせていただいてきましたが、この大会を継続・発展させていくには、そこに携わる人たちの地道な努力と情熱が必要であることを痛感しました。
私自身、みなさんに応援され、支えられてきた人間として、「走ること」を通して何か社会の役に立てる活動がしたいと思ってきました。これまで、カンボジアでの大会やその他国内外のチャリティレース、イベント等、与えられた機会を生かすことに努めてきましたが、私一人でやれる事には限りがあります。
今回、スポーツNGO「ハート・オブ・ゴールド」を設立 したのは、私自身がより主体的に関わっていくことはもちろんのこと、個人の枠を超え、しっかりとした組織で多くの人たちとともに、息長く国際貢献、社会貢献を続けていくことが重要だと考えたからです。
このNGOでは、国内外の被災地や紛争地における生活自立の支援を行うと 同時に、苦境に立たされている人々、とりわけ子供たちの心のケアに力を注いでいきたいと考えています。子どものころ、自信をもてるものが何一つなかった私は「自分にできること、がんばってやれること」を必死で探していました。そして「走ること」に出会い「走ること」をがんばることで、 生きていく希望と勇気をつかみました。
人が人のためにできることはそう多くはありません。また、ものがどれだけそろったところで、そこに生きる一人ひとりが、生きていく強さを自らの中に持たない限り、幸せを実感することは難しいでしょう。
私たちの活動の最もおおきな目的は、苦境に立っている人々、子どもたちが自らのなかに希望や勇気を持つためのきっかけづくりにあります。多くの人がランニング・スポーツとふれあう機会を作り出すことで、希望と勇気[ハート・オブ・ゴールド]の共有を進めていきたいと考えています。みなさんのご参加、ご支援を心よりお願いいたします。