2,3日前暖かかった日が嘘のようで、寒い朝を迎えた4月16日の早朝、雨が心配でカーテンをあけた。路上はぬれていたが昨夜からの雨は止んでいた。
 その日は霞ヶ浦マラソンの日だった。いろいろなレースに参加しているが、この大会は盲人の伴走として毎年参加している大会であった。今年の方は、目が見えないだけでなく,他にも障害を持っていらして本当に10マイル走れるのだろうかと心配であった。にもかかわらず、時間はかかったが最後まで完走されて「本当にあリがとうございます」のお礼の言葉を頂き「こちらこそ、本当にありがとうございました。」とお返事した。彼女の笑顔は、走りきったという充実感があふれていて、みんなの心配を吹き飛ばした。
 アンコールワット国際ハーフマラソンも昨年多くの人々の理解と支援を受け、記念すべき第10回大会を無事終えることが出来た。このマラソン大会は、カンボディアで唯一の国際大会であり、障害者が参加できる大会であるため多くの障害者の方が参加している。彼らは義手・義足をつけて、また車椅子で20キロ、10キロを走る。同じコースを、海外のランナーや健常者といわれる人と共に走るのである。毎年、必ず参加される方々とは、顔なじみになリ、お互い笑顔をかわすだけで、「またやってきました。お元気でしたか?今年もいっしょに走リ、そして1年、またがんばリましょう。」心が通じたような気持ちになる。
 日本では、障害者という名称がつけられているが、英語では、時にChallenged(チャレンジド)と呼ぶ事がある。彼らは、様々なハンディーを乗リ越えて挑戦する人であリ健常者といわれているわれわれが彼らに接することで、いかに多くのものを教えられるか。私自身も彼らから、力をもらって励まされて、日々挑戦してきたといっても過言ではない。
 そして今、ランナーとして最後の挑戦を目指してベルリンと東京マラソンを計画している。皆様もぜひ、何か挑戦してみてください。