NCCCでは、新たに9月に2人、10月に1人の子どもが増え、合計20人での生活になりました。
今年も昨年に続き、8月より近隣の主婦を対象にしたワークショップ「サラーチュガニ(おいしい教室)」を開催しました。料理教室では栄養を考えたスープやおかゆのほかに外国の料理を学び、参加者は家で家族にも作ってあげたいとしっかりとメモを取っていました。保健教室では普段体を動かすことのない参加者のため、楽しく運動するエアロビクスを取り入れたり、また看護師に来てもらい幼児期に多い病気や対処法、また大人に多い感染症についても学ぶことができました。専門的な話を聞く機会がないなか、質問もたくさん出て、自分と家族の健康のために真剣に話を聞いていました。今年度は会の始まる前に血圧の検査や身長、体重のチェックを行い、自分の体調にも気を配れるように配慮しました。参加者からは「気になっていた病気について知ることができた。自分の健康診断をしたことがないが、いつか血液検査も含めて検査がしてみたい」といった言葉も聞こえるようになりました。NCCCの大きい子ども達も参加していろいろと勉強することができました。来年もぜひ開いてほしいという意見も多く、継続していきたいと思います。
12月にはスタディツアーの方々が来訪されました。前日にはアンコールワットの周りを一緒に歩くウォーキングもありました。NCCCでは、ツアーの方々とたくさん交流できるようなプログラムにするために、子ども達も準備に一生懸命取り組んでいました。子どもがガイドになっての施設内見学、喫茶店、お土産販売、クメールダンスの衣装体験、バナナの葉のコースター作りといった盛りだくさんの内容で、子ども達が主体となった交流ができました。いつも恥ずかしがってなかなかお話ができない子ども達も、その日ばかりは自分の知っている言葉で一緒にお話していました。ツアーの方々が喜んでくれることに子ども達も喜びを得られるようになりました。
また昨年に続き、TAO(東洋医学研究会)の先生方が歯の検診、治療を行ってくれました。1年間1日3回の歯磨きを心がけた結果、少しずつではありますが歯に対する意識が変わってきました。昨年は歯医者さんを見ただけで泣きながら大暴れした小さな子も、今年はドキドキしながらも自分から口を開けて検診をしてもらっていました。
今年もたくさんの方々に支えられながらNCCCの子ども達は成長しています。子ども達は、いつも自分がしてもらうばかりではなく、誰かを喜ばせること、困った人がいたら自ら手を差し出すことが、徐々にできるようになってきています。