平成27年度戦略的二国間スポーツ国際貢献事業
2020年のオリンピック政策の一つであるスポーツ・フォー・トゥモロー事業の一環として実施している本事業は、2016年12月までに中学校体育科教育の指導要領へのカンボジア教育・青年・スポーツ省(以下、教育省)の認定を取得することを目指して、2015年11月より活動を実施しています。
2016年1月には、教育省の担当官3名と共に、タイ教育省、2つの教員養成機関、4つの中学校を調査しました。隣国でありながら、発展の状況の違いや体育科教育の学習指導要領に対する認識も異なっており、日本、カンボジア、タイの体育科教育制度を比較し、カンボジアの学習指導要領はどのようなものにしたいかを具体的に考えることができました。
2016年1月からは、実際に学習指導要領のドラフトの作成も開始しており、2016年6月までに、リズム運動、器械体操、陸上、サッカー、バレーボール、バスケットボール、体力測定、空手、テコンドー、クメール・ボクシング、ボカタオ(カンボジア伝統武道)、卓球、水泳、ペタンクの計14種目のドラフトができています。
それらのドラフトを用い、2016年2月にはバッタンバン州の16の中学校、4月にはスヴァイリエンの10の中学校、5月には再びバッタンバン州とプノンペン市の3つの中学校の校長や教員を対象に、実践授業に加え、グループワーク等で改善点を探っていきました。
今後、教育省の担当官である技術委員会のメンバーと協議を深め、カンボジアに合った、カンボジアのすべての中学校で利用される学習指導要領を作成するため、引き続き、活動を続けていきます。