2018年3月10、11日の2日間、オリンピック・スタジアムにおいて、カンボジアパラリンピック委員会(以下、NPCC)とハート・オブ・ゴールド主催の第2回カンボジアパラ陸上競技会を開催しました。
JICA【大学連携】筑波大学(短期ボランティア)カンボジア派遣として、筑波大学から大学院生1名、学群生3名が派遣され、またメコン大学日本語ビジネス学科から2名のインターンを受け入れ、NPCCスタッフと協力しながら競技会の企画運営を行いました。
競技会にはパラ陸上選手28名(立位選手23名、車いす選手5名)が参加しました。選手は視覚障がい、知的障がい、四肢切断、車いす等、障がいの程度によって細かくクラス分けされており、全8クラス、それぞれ100m、200m、400m、800m、1500m、走り幅跳びの6種目を設定し、1人最大3種目まで出場可能としました。
今回は初の試みとして競技会初日の競技終了後、障がいのある子ども達のためのファンイベントを開催しました。パラ選手の走っている姿を見てもらうことで子ども達に夢と希望を与えられる機会となり、またレクリエーションに参加してもらうことで、スポーツや体を動かすことの楽しさを体験してもらうことを目的としました。カンボジアの障がい者支援を行う団体に参加を呼びかけ、バッタンバン州から1団体、プノンペン市内から2団体の合計69名(スタッフ・保護者含む)とパラ陸上選手、応援に来てくれた他競技のパラ選手や競技会運営スタッフも参加し、合計146名が2グループに分かれ、だるまさんが転んだ、手つなぎ鬼、しっぽ取り、玉入れ等のレクリエーションを楽しみました。
参加していた子どもの一人は実際にパラ選手の競技用車いすに試乗させてもらい、将来は選手になりたいと話していました。
今回の競技会は筑波フューチャーファンディング(筑波大学生によるクラウドファンディング)で集まった資金とOUTSOURCING(CAMBODIA).Inc様、ActivePeopleʼsMicrofinance様の協賛により実現しました。閉会式には教育・青年・スポーツ省のセアン・ボラット事務次官も出席し、メダルの贈呈を行いました。また、優秀な成績を残した選手にAP賞としてActivePeopleʼsMicrofinance様から景品の贈呈がありました。
国内大会が少ない中、この競技会を継続して開催していくことは選手のモチベーションアップにも繋がり、目標をもって日々の練習に取り組むことができるようになるため、今後もNPCCと協力しながら将来的に自立開催ができるように、ハート・オブ・ゴールドはサポートしていく予定です。
第3回大会へ向けて協賛企業の獲得、観客動員数増加のための工夫など、スタッフと話し合いながら、より良い競技会づくりを目指します。