水害で様々な財産や大切な物が汚泥・汚水に浸かってしまった場合、なるべく早い段階で引き上げ、洗浄など適切な処置を講じる必要がありますが、倒壊家屋やガレキの中に入り、そうした作業をすることは一般の方では難しいことも多く、また立ち入り禁止となった場所には家主であっても入ることはできません。そのような現場で財産の掘り起こし作業をボランティアで行うこと、これが日本警察消防スポーツ連盟の「財産保護活動」です。
今回の西日本豪雨災害は、被災地域が広範囲で複数の府県に及んだことから、隣接した自治体も自らが被災しているため多くの隊員を派遣できず、近隣の公的な緊急部隊が容易に支援活動を展開できない中、日本警察消防スポーツ連盟の活動をサポートするために、協働団体であるハート・オブ・ゴールドが、岡山県内被災地の行政及びボランティアセンターや関係するNPO団体・組織と連絡をとり、調整や情報提供をしてきました。また、避難所の子ども達と楽しく遊ぶ「子どものケア・プロジェクト」も実施しました。
当連盟の「財産保護活動」は、平成30年7月11日から10月15日までに計39件を実施。具体的には、総社市下原地区でアルミ工場爆発に伴う爆風の被害により破壊された家屋から農機具の取り出し、穴の空いた屋根や壊れた窓ガラスへのブルーシート張り工法と台風対策。真備町では主に、汚泥に埋もれた財産・貴重品の掘り出し、そして浸水した家屋の躯体保護作業等々、時間の経過と共に目まぐるしく変化するニーズに全力で対応してきました。
被災された方々からのお礼の言葉や笑顔から、私たち自身が活動の成果を実感しています。災害支援に限らず、今後も、「できる人が、できることを、できるかぎり」、社会貢献活動を継続して参ります