活動概要 NCCCの意義

カンボジアにおいては、福祉は事実上、民間援助に委ねられている。極貧で生死の境をさ迷う子どもに対しても、親戚や地域の人々の支援がなければ、そのまま飢え死にするのが、哀しいカンボジアの現実である。NCCCにおいては、農村における最貧困家庭の子女を受け入れ、養教育し職業訓練を施す活動を行っている。特に、両親が深刻な感染症に罹患し、死亡するようなケースでは、地域の人々から差別され、普通、庇護を施すことのできる親戚からも距離をおかれることは稀ではない。また、激しい家庭内暴力にさらされ、また、保護者が精神的に障害を持ち、子女の養育を行うことができない事例などが多く見られる。貧困家庭においては、自分たちの厳しい境遇は、自分自身の運命と受け入れざるを得ない状況にある。センターに受け入れられることで、子どもたちの生存権が守られるだけでなく、病気等の際にも必要なケアーを受け、基本的な教育も施される。

居住地:

heartparent2008-1子どもたちの受入れ場所が、シェムリアップ(CCC・NCCC)&タケオ(お寺)の2地区で、大過なく子どもたちを養教育することができたと言える。

自立:

heartparent2008-3カンボジアの教育制度において、高校卒業資格はそのまま大学入学資格となることから、高校生が無事卒業できる割合は低い。NCCCは特別な事例を除いて中学卒業までとし、3年間の職業訓練までの支援をし、その後自立へと進ませることにしている。(本年度5名自立) 。2名は、NCCC建築にかかわりながら職業訓練2年目に入る。女子一人は中学卒業後本人の強い意志で働きながら高校卒業まで支援の継続をしている。僧籍1人は継続して修行中。極貧困家庭で就学困難な子どもを7名受入。(3才~11才)

生活:

heartparent2008-2道徳・礼儀・健康管理・良好な環境の保持(清掃/整理整頓)・農業・伝統舞踊・日本語教育、簡単な洋裁等に配慮した生活教育を行った。伝統舞踊に関しては、専門のスタッフを雇用して継続的な指導をすることができた。女子は、賄いの女性が食事の準備を手伝うが、子どもたち自信が、食材の購入、調理を協力して行っている。小学校、中学校に通う子どもたちの成績は概ね、平均レベルを保っている。

家庭菜園:

heartparent2008-4家庭菜園的な意味、食材の確保という点では有効性は高い。今後、収穫量を高くして、少しでも収入につなげたい。子ども達は、そのことを理解していて、よく働く。

職業訓練:

heartparent2008-5現在は建設と飲食関連の接客サービストレーニング、伝統舞踊などを行っている。少しずつ職種を広げたい。日本語教育もチェイ小学校にて受けられるように進めたい。

  • 日本人ボランティアの受け入れを行い、生活指導、衛生・日本語教育を進めたい。
  • グッズの製作販売の充実:収入の道として、本年もマラソンのツアーメンバーに販売(現在、クッキー、コーヒー、胡椒、ハーブなど)を行った。
  • 職業選択の幅を広げるために、統合的人財育成センターでの早期の活動が望まれる。

活動協力

るしな・こみゅにけーしょん・やぽねしあ

資金協力

ハート・ペアレントの皆様、国際ソロプチミスト多摩、現地訪問サポーターの皆様