運動会当日までにNT、HGスタッフ、専門家との協議に十分な時間が充てられなかったため、プログラム確定が遅れる原因となり、専門家やNTの意見が各プログラムの具体的な部分にまで反映しきれなかったのが残念だが、青年海外協力隊の藤丸氏の開催前の1カ月間の現場での指導、調整により、学校とNT、専門家との連携がとれた。また、現地での直前の指導においては、NTは専門家の考えを理解し、専門家も学校運営を乱すような計画変更を求めることはなく、互いに意見を交わし、尊重し、そして、当日には想像をはるかに超えた運動会が実現した。
MoEYS事務次官補とDPESS局長に現地に足を運んでいただき、運動会の臨場感を実際に味わってもらえたことは、効果的であった。事務次官補は、将来的に全国規模で体育の日を設定し運動会を行いたいとの意向を示された。
岡山大学の学生たちが、得点表示によるチームワーク強化やロープワークによる安全管理を担当してくれたことで、より充実した。また、彼らとの交流が「日本カンボジア友好60周年記念認定事業」として更に意義深いものとなった。
体育教育計画や運動会についてMoEYS副大臣に報告書を提出する際には、体育授業や運動会の映像を見てもらうことができ、体育に対し関心も意欲もあるように見受けられ、体育を広めるための予算をMoEYSで確保できるようDPESS局長らに指示されていた。カンボジアを支援してくれる日本に対し謝辞を述べられた。
現在、NTと専門家との協議のもと運動会のマニュアル作成を進めている。今後の運動会実施における要綱、サンプルとして重要なものとなる。学校も違えば状況も違い、校長や先生、児童も違えば、時代も変わる。したがって、正式に運動会のマニュアルを完成させるまでには更なる調査研究、経験を積み上げていかねばならない。特に専門家の支援は引き続き必要である。また、本事業を継続していくうえで、特に体育を主導するNTは、準備段階からもっと関わり、様々な状況に対応する経験を積み、全国規模での体育の日設定、運動会実施という大きな目標に向って前進してほしい。そして、私たちは、それを全力でサポートしていく。(原文は英語)