2013年4月から開始している独立行政法人国際協力機構(以下、JICA)との共同事業「カンボジア小学校体育科教育 自立的普及に向けた人材育成及び体制構築のための事業」について、5月以降いよいよ本格的に普及活動が始まっています。今回の事業では対象を15州に広げていますが、これを5つの地域に分け、半年ごとに巡回する手法を用います。
巡回の際の活動内容は、以下の通り。
◆スヴァイリエン地域(タケオ州・プレイヴェン州)での新体育普及活動
① 新規対象州、タケオ州・プレイヴェン州にて拠点校を2校選出する。
② 先行事業で拠点校となっているスヴァイリエン州の2小学校、1教員養成校を視察し、モデルとなる教員(地域トレーナー)を選出する。
③ 選出した地域トレーナーを対象に新体育指導法のワークショップを開催する(同時にスヴァイリエン州の近隣4小学校を招待し、スヴァイリエン州での普及も行う)。
④ 地域トレーナーが新規対象州(タケオ州、プレイヴェン州)の教員に対し、新体育についての説明・実技を行う。
⑤ 研修を受けたタケオ州・プレイヴェン州の教員がそれぞれの学校に持ち帰り、校内で他の教員に新体育を紹介する。
⑥ タケオ州・プレイヴェン州の教員が実際に子どもたちに新体育の授業を実施し、ハート・オブ・ゴールドスタッフと教育・青年・スポーツ省の担当官(以下、ナショナル・トレーナー)がモニタタリングを3回実施する。
⑦ 新体育の実習成果をタケオ州・プレイヴェン州の拠点校相互で発表し、各校の状況を把握、共有し、お互いに技術・知識をさらに向上させる。
12月21日を以って最初の地域であるスヴァイリエン地域(タケオ州・プレイヴェン州)にて上記①~⑦の活動を終えました。拠点校を選出時まで実施していた古い体育に比べ、それぞれの学校では新しい体育が導入されており、子どもたちも楽しんで体育の授業を受けている姿が確認できました。今後の課題は、新しい体育の授業を継続し、向上させていくとことです。
2014年1月からはクラチェ地域(ストゥントレン州・ラタナキリ州)において活動を実施する予定。