現在、カンボジアでの小学校体育科教育振興事業を進めているなかで、授業の成果を図ることを目的の一つとして、体育科教育の研究指定校を中心に教育・青年・スポーツ省(以下、MoEYS)と学校が主体となったPEFestival(カンボジア運動会)を2013年より実施しています。
今回の事業では、初年度に実施した小学校の継続実施と、新規実施ならびにMoEYSの体育専門官(NT)と実施校教員の指導力向上が目標でした。
継続のワット・チョーク小学校は、NTとHGスタッフによる体育のモニタリング時にあわせて行なった事前指導のみで、規模を縮小しながらも教員によって、練習、準備、開催(当日は専門家1名、HGスタッフ1名が見学)を自力で行うことができ、重要な成果となりました。
新規校については、前回の課題として挙がった教員対象の事前ワークショップを、NTが作成中のマニュアルを用いて、9月に実施したところ、参加教員は運動会のイメージを持つことができ、プログラム作成や練習が自主的に行えるようになりました。当初、新規実施は1校の予定でしたが、ワークショップに参加した両校が開催に意欲を示したため、スタッフ(NT、サブNT、専門家、HGスタッフ、学生ボランティア)を2つに分けることで連日開催を決めました。
開催までの1週間の2校への支援活動では、サブを含めたNT12人の個々への負荷が増したことで、各自が役割を見つけ、教員や児童への指導においてリーダーシップを発揮し、結果的にNTのスキルアップという目標も十分に達成されました。
当日は、MoEYSのブー・チュムスレイ次官補(12/26、ピートゥヌー小学校)、オウク・セティチェットスポーツ総局長(12/27、プレア・シアヌーク小学校))や市長などが来賓として出席。また、保護者や地域住民も応援したり、競技に参加したり、残り2つの運動会の目的である「みんなが楽しめる」「地域とつながる」ものとなりました。