昨年10月にBBU大学(BuildBrightUniversity)で新たに開講した日本語講座は、大学生や社会人を対象に日本語の基礎を教えています。京都民際日本語学校から継続して日本語教師が派遣され、3月までは、講座の立ち上げに尽力された松野先生、4月からはその後任の渡邊先生を迎えました。
現在は、午前1クラスと午後2クラスの、合わせて3クラスを開講しています。1月からは、岡山学芸館高校に留学した経験のあるカン・ナモイさんが日本語教師として採用され、6月からは、チェイ小学校のHG日本語教室で学んだコル・ソティアラーさん(王立プノンペン大学日本語学科卒業)も教師として加わりました。チェイ小で教えているスライノッチさんと合わせると、日本人教師が1名、カンボジア人教師が3名の体制となり、カンボジア人教師はすべて、過去にチェイ小学校のHG日本語教室で小学校の時から日本語を学んだ生徒です。HGが15年前にカンボジアに播いた日本語教育の種が芽を出し、3名の日本語教師として育ちつつあります。
BBU大学は、学生数が4000人とシェムリアップで最も規模が大きな大学です。観光都市シェムリアップに多くの日本人観光客がやってくるという土地柄のため、日本語に興味を持ったり過去に日本語の基礎を習ったことのある生徒も多数おり、新しいクラスの開講を宣伝すると、問合せや応募者がたくさん集まってきます。実際には、仕事の時間や大学の授業時間との兼ね合いで受講を諦める学生も多く、1クラスの申し込み人数は25名ぐらいに落ちついています。
ただほとんどが勤労学生なので、仕事のシフトが変わって日本語教室に通う時間の都合がつかなくなる人も多く、上のレベルのクラスになるにつれて生徒数が減っていきます。対策としては、同じ進捗度の複数のクラスを開講することで、自由に午前と午後とのクラスの鞍替えができるような仕組みが必要だということが判ってきました。いろいろな時間帯でクラスを開講して欲しいという要望も寄せられており、新たな先生の採用ができれば、そのような取り組みも始めていく予定です。